推しと同居はじめました。

何してるの…私

私はその日から優斗から距離を取っていた

「えりな」

私は気づいたけど無視をした

部屋に行ってスマホをとって

またでた。

「おい、」

優斗に腕をつかまれた

はっ…

私はあの誘拐の日を思い出した。

「離して…」

「じゃあなんでそんなに避けるのか言えよ」

「いいから離してってば!」

私は振り払った。

「はぁ。おまえ…」

優斗は何かをいいかけていたけど

無視してトイレに向かった

はぁ…

推してること知ってるなら言えばいいじゃん…

むかつく。

なんで…前は素直に推せてたの…

トイレを出ると優斗がいなかった

出かけたのかな…?

あ、でも靴あるし

部屋か

私はリビングでスマホをいじった

「あ、」

優斗がSNSを更新していた

【絶対に…】

ってなにこれ

コメント欄はなにか重大発表何じゃないか

とファンが騒いでいた

そういえば最近帰ってくるの遅いもんな

なにかの撮影なのかな…

って!!

何当たり前のようにSNS見てんのよ!

もう関係ない人!

ふん!

優斗が部屋から出てきた

「え…?」

私は思わず声を漏らした

「なんだよ。今日から学校だぞ」

あ…!

私は休み明けから学校に行くと決めていた

「嘘〜!!」

私は急いで着替えて

準備をした

なんとか準備が終わった

「何してんのよ!早く行きなよ!」

「いや…お前いないと道わかんねぇんだよ」

「だぁーーもう!いくよ!」

「だぁーって」

私は走って高校まで行った

「あんた職員室は?転校生でしょ?」

「あ、行かねえと!じゃな、えりな!」

私ははいはーいと返事をして教室まで行った

「え!えりな!?久しぶり!」

「おー、可奈美!ひさしぶり!」

この子は可奈美って言って

前、私が学校行っていた時代の友だち

誰にでも優しくして明るい可奈美は

私にとって天使だった

「あ、えりな、
 今日このクラスに転校生来るらしいよ!
 し、か、も!めっちゃイケメンらしい!!」

「え、それって優斗くんのこと…?」

私は小声でいった

「えぇー!!!優斗くんなの!!??」

「ちょっと…声でかい!!」

私は可奈美の口を抑えた

「あ、ごめん
 で、優斗くんってどゆこと?」

「さっき、
 職員室に優斗くんが入っていくの見た」

可奈美が嘘って顔をしている

「ってか優斗くんのファンクラブ入ってるよね
 えりなは。」

「う、うん、」

「しかもさっ!?
 今このクラスで隣の席がいないのって……
 えりな…だけ…
 これって!!漫画の話でよくあるじゃん!」

私は確かに…と思って周りを見た

「でもそんな都合いい話ある…?」

「あるよ!あるよ!っていうか
 チャイムなるから座るね!」

可奈美は行った

どうしよ…

キーンコーンカーンコーン

「はーい席つけー」

担任の先生が教室に入った

「はい!先生!転校生は!?」

クラスの中心的男子、りきや。

「お前ら本当に情報はえーな。
 ほい、入ってこーい」

「失礼します」

皆目を輝かしていた

やっぱり優斗だった、

クラスは

「キャーーーーーーー!!!!」

って皆が騒いでる中私だけは席に座っていた

全員がクラスの後ろまで下がった

「え?」

私は後ろを見た

「おい、えりなは驚かないのかよ」

先生が驚いたように言った

「え…だって。優斗…あ、
 めっちゃ驚きました!!」

私は嘘らしい演技をした

「まぁ皆さん知ってると思いますが
 桐田優斗です。
 仲良くしてください。」

優斗が頭を下げて私の方に来た

「え、なに?」

「こいつと一緒に暮らしてる。よろしくな」

うそ…

なんで…

私は固まった。

「は?」

クラス全員が私に目をやった

「ち、ちがうよ!
 今日エイプリルフールだよ!みんな!」

私はそういった

クラスの子達が

「おい、驚かすなよー!」

って笑った。

おかしい…

言わないでよ…

今日は午前授業。

お昼を食べず帰った

帰り道。

途中から優斗と待ち合わせをした

あ、きた

「ねえ!今日のどゆこと!?」

私は優斗に近づいて言った

「こっちのセリフだよ…ってか近えよ」

私は優斗の目を見た

ネクタイをひっぱった。

「ばか。」

私はそうつぶやいて歩きはじめた。

優斗は目を見開いていた。

まって…なにしてるの?私は……

優斗……

ごめん……好きだよ……大好き……

私は歩いた

このままだとファンってバレるし

リアコなのも……

私はそう思った

「えりな!なんだよ今の!」

後から優斗が走ってきた

「ばか…」

「お前やっぱり…」

「うるさい!驚いてるのは私なの!
 黙って!」

「俺は全部気づいてるよ!
 だから何で隠すんだよ」

「あんたにはわからないでしょ…」

私は家に帰って部屋にこもった

ぁぁぁぁ

でも…

あのとき……

ネクタイ引っ張ったときの優斗の顔……

少しキュンとした。

「えりな」

優斗の声。

「何」

「ちょっと話そう。全部話すから」

「いい!聞きたくない!」

「お前、俺のこと推してくれてたんだろ?」

なにも知らないくせに……

私は怖かった。

だから少しだけベランダに出た

「優斗のバカ」

気づいてほしいのは推してることじゃない…

本当は……

好きってこと……気づいてよ……

私はポケットからスマホを取り出した

前に送ったDMを眺めた

このときが一番楽しかったな。

優斗がSNSを始めた頃から推してたの…

でも…

気づいたら好きだったんだもん。

この気持ち止められないよもう…

だから気づいてよ……

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