推しと同居はじめました。

全部知ってるよ


私は部屋に入った。

私の部屋には優斗がいっぱいいた

これはポスター

これはカレンダー

これは写真集

これはイベントの…

思い出が沢山…

私の初恋は儚く消えるのかな。

1個1個慎重に片付けた

これ…

私が手に取ったのは初めて買ったグッズ

「なつかし……」

はあ…

私は全部袋に入れた

「こんなの…」

何見惚れてんのよ!

私は優斗のところに走った

優斗は部屋か…

「優斗!」

私は部屋を開けようとした

あれ?鍵しまってる、

「優斗!?」

私は靴を見た

あれ?ない?

私はリビングに座った

そろそろ家出ようかな。

そっちの方がお互い楽なのかもね

私は大家さんのところに行った。

その時優斗と優斗のスタッフらしき人が

話していた

少し隠れていたところで私は聞いた

「だから…俺もう無理なんです…」

あ、優斗の声

何が無理なの…?

「でもいま映画の撮影はじまってるし…
 引退するのには今ではないと思いますけど、」

やっぱり撮影はしてたんだ…

ってか…引退…?

「いやでも…無理です…
 これ以上、気持ち抑えれなくなったとき…」

なんのこと…?

「えりなさんのことそんな思う必要は
 あるんですか…?今の優斗さんに必要なのは
 もっと自分を保つことだと…」

私…?なんで私の名前が?

「えりなは…、関係ないですよ…
 僕が好きなのはERNさんです…
 えりなは…ERNじゃないです」

うそ…なんで…

「だからですね………」

スタッフさんは少し怒り気味だった

「もう、僕のことはほっといてください…」

優斗が私の方に来た

「あ。」

「あ。」

バレた…

「ねぇ優斗…」

「気持ち悪…つきまとうな…」

優斗は通り過ぎていった

「ねえ、ちょっと」

私は下を向いた

「あの…えりなさん?」

「あ、スタッフさん…」

「優斗のことで…ちょっと…
 ここだとあれなんで
 近くのカフェに行きましょ…」

私は近くのカフェまで行った 

私達は窓側の席に座った

「で…どうしたんですか?」

「優斗の方から
 ファンの方を好きになってしまったと
 先ほど連絡が来て
 我々も少し混乱しているんですけど…
 そのことでもうこの仕事はできないと
 優斗が……」

「スタッフさん…ごめんなさい…」

私はスタッフさんにすべてを話そうと思った

「大丈夫です。
 ERNさんがえりなさんってことぐらい
 もう知ってるんで」

「え…?」

衝撃なことだった

「優斗はまだ気づいていないようなので
 黙ってはいるんですけど…
 時間の問題かと…我々は思ってます…
 もし知られたらえりなさんはどうされますか」

私は考え込んだ。

「もし……もし知られたら…」

「本当に時間の問題と考えてください…
 優斗は今後期待の新人です。
 こんなことで引退など考えてる暇はないです」

「わかってますよ…!
 自分の口で言います。だから……
 こんなことで…
 引退なんてさせないでください!」

私はカフェを勢いよくでた

そんな……

あ…私はスマホの通知を見た

優斗からDM。

まって…

【俺引退する。ERN会おう。
 俺はお前に会いたい。
 全部知ってるよ
 えりな。】

えりなって……

もう…!

私は走った。

優斗今どこ……

家にも靴がなかった

まさ…か…

私は近くの海まで走った

やっぱり…

優斗がいた。

「優斗ー!!!」

私は優斗のところまで走った

「えりな…!?」

「全部知ってるよって…
 確かに騙してたのはごめん…
 でも…」

はぁ……

「優斗のこと…私本当に好きだったよ…」

「だった……か……」

え…?

ぼそっとなにか言った…?

「俺…隠してることあるんだけど。」
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