俺様御曹司は逃がさない
あーーもうっ!!九条みたいなノリの人だったから、いつものクセが出ちゃったじゃん。マジで無理。ヤバいって、マジでヤバいって!!


「舞ちゃん……」

「いやっ、あのっ、これは違くてっ!!」

「「「いいね、それ」」」

「へ?」

「舞ちゃん!!それ、いいよ!!」

「うんうん。なんかメイドっぽくていい!!」

「俺、ドキッとしちゃったわ!!」

「は、はあ……」


こうして、このスタイルが爆発的にウケて浅倉キッチンは大繁盛。男子のみならず、女子からもこの接客がウケている。


「いらっしゃいませ~!ご主人様ぁ~!」


美玖はもうノリノリ。

完っ全にメイドになりきっている。

端で何とも言えないオーラを纏った浅倉君。きっと嫉妬してるんだろうな。

そして、あたしはそんなキャラでもないし、全くもって合うはずもないから、いつも通り“マスター達”への対応をそのまま遂行していた。

すると、再び悪寒がする。

なんだろう……この悪寒は……嫌な予感しかしない。


「美玖ちゃん」

「ん?なに?」

「ちょっとこっち来て」

「え?」

「いいから」


浅倉君が美玖を引っ張ってどっか行っちゃった。

・・・・浅倉君、意外と“男”なのかもしれない。

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