極上溺愛契約婚で甘やかされて~エステで出会ったセラピストは御曹司でした~
「玲さん♡」

 玲を見つけた美幸は高圧的な雰囲気を消し、玲へととことこと近寄るが玲はそれを無視して私をかばうようにする。

「美幸さん、どうしてここに? 会社に用事がおありでしたらオフィスにどうぞ」
「ねえ、玲さん。手紙に会いたいって書いて送ったでしょう? だから会いに来ました」
(いや、絶対私目当てでしょ)

 玲は眉を八の字にし、困った表情を浮かべながらも笑顔は絶やさずにいる。

「美幸さん。今日はこれから用事がございますので」
「つれないですね、あなたに会いに来たのに」
「すみませんが。雪乃さん行きましょう」

 玲が私の背中を押し、車へと誘導する。そこへ美幸が待ってよ。と声をかけた。

「玲さんが一般庶民と結婚したなんて知られたら、多くの令嬢達から狙われるかもね? いや、既に狙われてるか。その人といるなら妹さんみたいな事にならないようにしてくださいね?」
「勿論。大事にします」

 見事なまでの捨てゼリフを吐いた美幸は乱暴にヒールを鳴らしながらどこかへと去っていく。
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