極上溺愛契約婚で甘やかされて~エステで出会ったセラピストは御曹司でした~
「ただいま戻りました」

 玲が帰宅してきた。ゆっくりと歩いてリビングに戻って来た彼へと近寄り出迎える。

「おかえりなさい」
「ありがとう。雪乃さん、急なんですが明後日のパーティーに出席して頂けませんか? 知り合いの婚約披露パーティーが急遽行われる事になったもので」

 確かに彼の言う通り急な話だ。それに玲の知り合いもおそらく金持ちだろう。こう言う金持ち達のパーティーには出席した事が無いのでどう振る舞えば良いのか不安がよぎる。

「大丈夫ですかね? 私マナーとか全然知らないですし出席しても良いのか……」
「立食形式のパーティーなのでテーブルマナーに関しては気になさらないで大丈夫です。その他は私がお教えします」
「良いんですか?」
「はい。むしろあなたには私の妻として出席して頂きたいんです」

 彼の眉は先程のように八の字になり、目には真剣な光が宿っている。そこまでするくらいに私の存在がパーティーでは重要なのだろうか。

「分かりました。出席します」
「ありがとうございます」

 彼が爽やかな笑みを浮かべながら礼を軽くした時、私の脳裏にさっきの家族写真が浮かんだ。

「あの、玲さん」
「何でしょうか?」
「玲さん……パーティーにご家族さんもくるんですか?」
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