極上溺愛契約婚で甘やかされて~エステで出会ったセラピストは御曹司でした~
「こんにちは」

 玲が電話してからしばらく経過した後。黒い服を着た中年くらいのふくよかな女性が黒い袋に入ったドレスを2着分用意してこの家にやって来た。私は玲とお手伝いさんと共に玄関にて彼女を出迎える。

「今日はお忙しい所すみません」
「いえいえ。今日はそこまで忙しくはないので大丈夫です。こちらドレス持ってまいりました。試着されますか?」

 試着はしておきたい。サイズは玲が大体のものを伝えてくれているので大丈夫かとは思うが、着ていく場所は金持ちがたくさん揃うパーティーだ。変な部分があってはいけない。

「試着します」
「ではこちらお願いします」

 女性から2着ドレスを受け取ると、私は玲に案内されて2階にある空き部屋に移動した。空き部屋は私が昼食を食べるまでいた部屋と大体造りが似通っていて、違うのは部屋の中にユニットバスがあるという点だった。ちなみに玲曰くこの部屋はゲストルームでこの家に泊りに来た客が利用するための部屋という事だった。

「着替え終わったら呼んでください。それまで私は廊下で待機していますので」
「わかりました」
 
 玲が部屋から静かに退出する様子を見届けてから、私は黒い袋からドレスを取り出した。今着ているワンピースとうっすら形は似ているが、ドレスはノースリーブで首から胸の上付近、デコルテの部分は黒いレース状になっていたりとちょこちょこ違いは見受けられる。
< 38 / 146 >

この作品をシェア

pagetop