極上溺愛契約婚で甘やかされて~エステで出会ったセラピストは御曹司でした~
 お手伝いさんにお皿を全て回収した後は、玲にシャワーを浴びたらどうかと提案を受ける。

「せっかくですし、ゆっくり入浴してみるのもありかと。だって今日はお休みするんでしょう?」
(確かにそうか……)
「じゃあ、お言葉に甘えさせていただきます」

 という訳で玲に浴室まで案内してもらった。扉を開けると大きくて隅から隅まで掃除の行き届いた洗面台が現れ更に右横の透明なガラスのドアを開けるとそこには大きなバスタブとシャワーがあった。

(うわ、めっちゃきれい……)
「シャンプーとリンスなどはこちらの洗面台に置かれてある物を使ってください。いくらでも使って良いので」
「い、いいんですか?」

 洗面台の棚に置かれてあるシャンプー達はどれもブランドものばかりだ。しかも使い放題。い、良いのか……?
 ちなみにドライヤーやヘアアイロンは洗面台の下にある棚の中に入ってある。という説明も彼から受けた。

(お言葉に甘えてたくさん使ったら、バチが当たりそうなくらいの高級さと言うか……)
「もしよろしければ、私がお背中流しましょうか?」

 玲がそう私の左後方からささやいてきた。

「えっ」
「ぜひ。マッサージもしましょうか?」

 さすがに恥ずかしさがあふれて止まらないので、彼に背中を流してもらうのは丁重にお断りしたのだった。

「すみません……」
「いえいえ。では入浴後のマッサージの準備をしておきます。入浴が終わりましたら先ほどのお部屋にお願いします」

 玲はそう言ってにこりとお辞儀をして、去っていった。
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