極上溺愛契約婚で甘やかされて~エステで出会ったセラピストは御曹司でした~
(うわあ、どれも美味しそうだなあ)

 サラダの置かれている机にいくと、美幸がいた。彼女の持つプレートにはサラダと炊き込みご飯しか乗っていない。

(まだ盛り付けている途中か)

 サラダを取りに移動している途中。ばっと夏子とぶつかりそうになった。すんでで動きを止めたのでぶつかる事は何とか避けられた。

「すっすみません!」

 夏子はメガネの真ん中付近をくいっと指で押し上げ私にヘコヘコと頭を下げた。

「いえ、そちらこそ大丈夫ですか?」
「わっ私は大丈夫です!」

 互いに何も無い事を確かめる。しばらくして夏子は肩を落とし安心したかのような様子を見せた。

「すみません……なんだか、こういう場には中々慣れないもので」

 肩を落としたかと思えば、今度は肩を大きく上下させ始めた夏子。息も何だか荒々しい。

「大丈夫ですか? 息がちょっと……」

 私が夏子にそう声をかけたタイミングで玲と元気がこちらに合流してきた。

「雪乃さん?」
「玲さん……夏子さん何だか調子が悪そうで」
「夏子、別の場所に行くか?」

 眉を八の字にして心配そうな表情を浮かべながら夏子の右肩に手を置く元気へ夏子は頷いたのだった。

「一旦個室に移動しましょう。近くにラウンジがあったはずです」
「そうだな、玲。夏子、食事はどうする?」
「ご飯は……食べられるけど……」

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