極上溺愛契約婚で甘やかされて~エステで出会ったセラピストは御曹司でした~
 私達はウェイターに事情を話し夏子をレストラン近くのラウンジへと移動させた。
 また私達の分の食事はウェイターがよそってくれる事になった。ラウンジのスタッフがぬるめの白湯を用意してくれたので夏子は肩を小刻みに揺らしながら白湯を数口飲んだ。

「はあっ……」
「夏子、大丈夫か?」
「元気さん……ちょっと落ち着きました」
「しばらくここにいよう。ああ、玲と雪乃さん、付いてきてもらってありがとな」
「いや、私は大丈夫だ」
「私もです」

 それにしても夏子はなぜ急に体調を悪くさせてしまったのだろうか。やはり美幸が関係しているのだろうか。

「夏子さん、何かありました?」

 玲がおそるおそる夏子に事情を聞いた。私も彼女の様子を目に焼き付けるべく少し近寄る。

「私元々こう言う場は苦手でして……」

 夏子の話をまとめてみよう。
 夏子は元は一般庶民の出でこのようなお金持ちの集う場とは無縁だった。それに彼女は元々人がたくさんいる場所は苦手でもあった。
 しかし、彼女が高校生の時に父親が死亡。家族を養うべく母親はホテルで働き始めた。そこで出会ったのがある議員で夏子が大学生の時に再婚したのだと言う。

「立場が変わったのでその……仕方ないとは言いますが苦手なのは変わらず……それともう1つ理由が」

 
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