俺様系イケメンは、私にだけ様子がおかしい
「…………元宮君、そんなに私のこと好きなんだ……なにがそんなに良いの?」


「前も言っただろ。もう一回言った方が良いか?」


「あ、それは大丈夫!!いやさ、私と元宮君ってこの間初めて話したばっかりなのに、やけに私に詳しいなぁって思って……」


「柚月のこと、ずっと見てたから分かるんだよ」



ずっと見てたって言っても、彼はついこの間転校してきたばかりだ。

彼なりのナンパ?テクニックなのかなーと思いつつ、もう少し会話を広げてみる。



「あ、ありがとう……でも、元宮君すっごくモテるだろうから、私と一緒に居たら変な目で見られるんじゃないかな?」


「そんな奴らどうだっていいだろ、俺は柚月と話せればそれでいいんだから」


「うーん……元宮君の好意は嬉しいんだけど、響子ちゃんとかもっちーがびっくりしてたから、」




「俺の前で他の男の名前出してんじゃねえよ」




地を這うような低い声にビクッと身体を揺らしてしまう。

さっきとは打って変わって不機嫌そうに顔を歪ませてる彼に、鈍い私も流石に地雷を踏んでしまったということに気づいた。



「ご、ごめん……」


「多々良のことは百歩譲って許せるけど、次あのゴミ野郎の名前出したら許さないからな」




ゴミ野郎は多分望月君の事だろうけど、流石に一回名前出しただけでキレすぎじゃないだろうか。

それに、ゴミ野郎ってなんだ。

もっちーはああ見えて周りをよく見てるし、凄く優しくしてくれる。


それなのになんでゴミ野郎って言われなきゃいけないんだろう。



「元宮君、"ゴミ野郎"じゃなくて望月颯君だよ。どんなに気に入らなかったとしても、そういう汚い言葉遣いで呼ぶのはやめようよ」



だんだんとイライラしてきてしまって説教臭いことを言ってしまった。

だってそうだろう、元宮君は望月君とロクに絡んでないのにそんな言い方をするんだもん。


元宮君は私に強く指摘されると、あからさまに悲しい顔をした。

な、なんか私が悪いことをした気分になる……


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