無自覚な彼女はヴァンパイア様の溺愛に気づかない
俺が一体この女に何をするんだ。

一切女に興味がない俺だぞ?


「初対面で何かするって言ってもな?」


確かにこの女は不思議だ。

何か普通の人間と違う気がする。


「あの、入学式そろそろなんですが。」


女は居心地が悪いのか少し語尾を強めて言った。

あ、確か新入生か。


「おい、待てよ」


女をずっと引き留めていたら俺らの制止を無視してどんどん行ってしまった。

ここら辺をうろちょろされるのもめんどいし、なんだかんだ男というものに興味がなさそうな女に少し気になっていた。

仕方なく立ち上がって探しているとちょうど湊に絡まれているとこだった。


湊は、実際チャラい雰囲気を持っているが…そんなことはない。
いいやつだということには変わりないのだが、女に対しては利用できるものとしか考えていない。


どうやら、女を信用していないらしい。



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