天才外科医は激甘愛で手放さない~絶対に俺の妻にする~
 「……分かりました」

 そこまで言うのなら、本当にないのだろう。

 とりあえず四年前の一件は置いといて、ここは栄斗のためにも瀬七さんのご厚意を受け取ろうと思う。

 こうして、一緒にヒーローショーに行くことを約束し、軽くスケジュールの話をして電話を切った。

 まさか家族三人が集まる日が、こんなに早く来てしまうなんて。

 栄斗は興奮状態で、寝る準備が済み布団に入っても、最強レンジャーに会えると喜んでいた。

 私は私で、違う意味で眠れそうにない。

 「はやくあいたい! さいきょうれんじゃーとしゃしんとる!」

 「うん、撮ろう。栄斗、セナさんに会ったらありがとうしようね」

 彼譲りの黒くてまっすぐな髪を指で梳きながら、瞼を閉じる。

 瀬七さんの栄斗を見る温かい目、そして栄斗が瀬七さんに懐いている姿を脳裏に過り、胸がちくちくと痛んだ。
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