秘密の恋をしませんか⁈ ロミオとジュリエットの恋*ハッピーエンドになります
私達には、普通の両親だ。
「こちらは、お嬢さんの樹梨さんですね」
「はい。おじさま。お久しぶりです。次女の樹梨です」
「益々、亜梨沙さんの若い頃に似てきて、可愛らしいお嬢さんだ」
「あら、ありがとうございます。勅使川原さんの若い頃にそっくりな素敵な息子さんも、今日は、お連れに⁈」
「長男の露美緒(ろみお)です、お久しぶりです」
「えぇ、そちらも代替わりの準備をされますし、こちらも、息子の紹介がてら参りました」
そう、私が会いたかった人。
勅使川原 露美緒さん。
メガネをかけた美丈夫で、口数の少ない人。
私達、兄妹が通った学校は、政財界の子供らを通わせる幼稚園、小、中、高学部だった。
もちろん、父の企みである。
幼い頃から仲良くしておけば、後々、役に立つと。
親の力がものをいい、学校内での上下関係は決まる。
久世家など、知らない子供達からは、どこの成り上がりだとバカにされるが、知っている家の子供らは、それなりに丁寧に接してくれていた。
わざわざ、バカにする奴らに教えてやる親切な子供らもいない。
後々、自分の首を絞めることになるバカな奴らだと嘲笑っている。