秘密の恋をしませんか⁈ ロミオとジュリエットの恋*ハッピーエンドになります

もちろん、私達兄妹も、相手にしないし、今後の関係性は、何があろうとも皆無だ。

だが、バカな奴は、ほんとにいる。

上の2人は、気が強いから口で言い負かすことができるが、私は、どちらかというと我慢してしまう。兄妹の真ん中だからだろう。

必然と、矢面にされるのは私だった。

「お前えの家、何してる家なの?久世なんて聞いたこともないけど。どこの田舎から出てきたんだ?」

教師も巡回に回らない、小学部の校舎内の一角にある倉庫に連れ込まれ、突き飛ばされ、数人でせせら笑っていた。

「田舎ものでも、お前ぐらいの顔なら、いずれ俺様の愛人にしてやってもいいぞ」

小学生が、俺様とか、愛人とか、家の環境が見えてくる。

そんなバカでも、バレることはしない頭はあるようで、教科書を破いたりとかはせずに、こうして数人でバカにしてくるだけ。

こんなバカに、説明するのも面倒で、飽きるのを待つ私。

まぁ、それが気に食わないようで、たまに、こうして人の目がないところで、数人で囲み、突き飛ばして遊ばれる。

ある日、たまたま、上級生の勅使川原 露美緒が通りかかった。

「何してる?」

バカな子らも、彼が誰なのか知っているようで、小声で『やばい、勅使川原さんだ』と慌てふためく。
< 4 / 57 >

この作品をシェア

pagetop