秘密の恋をしませんか⁈ ロミオとジュリエットの恋*ハッピーエンドになります
だが、学生でなくなれば、お会いすることも滅多になくなり、彼は大学卒業後、警察組織の大学へ進み、幹部になるべく勉強されに行かれて、会うこともままならない。
だけど、今日のお披露目会には、来られると確認済みで、楽しみにしていたのだ。
「…露美緒さん、お久しぶりです」
露美緒さんへ向けてご挨拶も、緊張で声が可愛くでることができずに、裏返る。
「…クッ…失礼。樹梨さん、お久しぶりです」
樹梨さん、樹梨さん…
彼の口から名前を呼ばれたのは初めてで、舞い上がる。
「あなた達、同じ学校だったわね。顔見知りだったの?」
「何度か、すれ違う程度でしたが、久世家のお嬢様なので、お顔と名前は知っておりました」
「まぁ、そうなの。てっきり、運命的な何か出会いがあったのかと思ったわ」
そう、母と父は運命的出会いで結ばれているので、母の頭の中は、運命に結びつける思考に偏る。
それには、露美緒さんも私も答えない。
答えたら、昔のことを説明しなければならないからだ。
兄妹も誰も知らないことだ。
ただ一人、露美緒さんだけが知っている2人の秘密。
嫌な思い出でもあり、私の恋の始まりでもある。