私が一番あなたの傍に…
まだ寝るには早い。今日はまだこれからだ。せっかく久しぶりに隣街へ行くのだから、寝るなんて勿体ない。

「そっか。でもあんまり無理すんなよ」

今度は頭をポンポンしてきた。言葉以上に愁の手の温度からより愁の愛情が伝わってきた。

「うん。ありがと。愁もね」

荷解きもまだ終えていないが、同時に荷物の整理も始めているので、お互いに少し疲れている。
それでも気晴らしに気分転換をするのも悪くない。引っ越しのことでゆっくりする時間もなかったので、たまにはこういう時間も必要だ。

「おう。もう着くな」

愁がそう言うと、車内アナウンスが流れた。一駅分ってこんなにもあっという間なんだなと感じた。

「幸奈、行くぞ」

愁が先に立ち上がり、私に手を差し伸べてきた。私はその手を掴んだ。
そしてそのまま手を掴み、私を起き上がらせてくれた。手を繋いで一緒に降車した。

「それじゃ早速、ショッピングモールへと向かいますか」

「そうだね。向かおう」

駅を出てすぐの所にショッピングモールがある。お互いに何度か足を運んでいるため、お店の場所は知っている。
なので迷わずにお店に向かう。上手くいけばスムーズに買い物が済むであろう。
そうとなれば、愁と少しぶらぶらする時間も作れそうだ。
それが実現できるように、少しでも時間を効率良く使おうと思おう。そうとなったらチンタラしている時間が勿体ない。少しだけ歩くスピードを速めた。
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