私が一番あなたの傍に…
店内を色々見て回りながら、他にも欲しいものがないか探す。
案外、生活用品で必要なものが多くて。それなりに購入することになった。
まだ欲しいものは見つかっていないが、新居に必要なものを購入しただけで嬉しかった。

「結構色々買ったな。思ったよりも必要な物が多くて…」

それぞれの持ち物を持ち寄る予定でいたので、あまり新しいものを買い足さないつもりでいた。
でもこうやって色々見て回ると、必要なものが多かったことに気づかされて。
一緒に暮らすということは、一緒に使っていくものが必要なわけで。それが増えていく幸せを感じた。

「そうだね。想像より多かったかも」

あまり荷物は増やしたくない。車移動ならまだいいが、電車と徒歩移動なため、荷物が増えれば増えるほど重くなる。
できればあまり重くしたくない。ここから先は考えながら買い物をした方が良さそうだ。

「まぁ安心しろ。荷物は俺が持ってやるから、幸奈は好きなだけ好きなものを買えよ」

頼もしい彼氏だ。嫌な顔一つせずに本心から言ってくれている。
これなら気兼ねなく買い物ができそうだ。とはいっても余分な物は買わないように気をつけようと思う。

「ありがとう。じゃ愁にお願いしよっかな」

「おう。重い荷物は男に任せておけ」

自然と買い物した荷物を持ってくれる。それが当たり前かのように。
そういえば思い返してみると、いつもそうしてくれていたかも。
エスカレーターの時もそうだったが、愁は基本的に紳士だ。
今思えばセフレだった時も優しかった。まるで本命かと錯覚してしまうかのように。
でも本当は本命だったと知り、どうして優しいのか謎が解けた。
愁は好きな人にはとことん甘くて優しいのだと付き合ってから知った。
< 123 / 205 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop