私が一番あなたの傍に…
「幸奈、愁くんの元へ行こう」

父がエスコートしてくれた。私は父のエスコートを受けながら、愁の元へと向かう。
歩幅を合わせながらゆっくりバージンロードを歩いていく。一歩ずつ歩みを進めていけばいくほどに、お父さんの元から離れて彼の元へと向かっているのを実感する。
この時間が長いような短いような…。なんとも言えない時間で。気がついたら彼の元へと到着していた。

「愁くん、幸奈をよろしくな」

お父さんから愁へとバトンタッチし、今度は愁と一緒に牧師さんの元へと向かう。
お父さんとは違い、がっしりとした腕にしがみつきながら一緒に歩いていく。

「汝、病める時も健やかなる時も、常にこの者を愛し、守り、慈しみ、支え合うことを誓いますか」

「誓います」

お互いに神の前で愛を誓った。この愛が永遠であると信じて…。

「指輪の交換をお願いします」

指輪が運ばれてきたので、指輪を手に取り、お互いがお互いの指に指輪を嵌め合う。

「それでは誓いのキスをお願いします」

愁が私のベールを捲った。そしてそのままゆっくりキスをしてくれた。
たった一瞬のことだったけど、私達が夫婦になることを認めてもらえて嬉しかった。
嬉しい余韻に浸っている場合ではない。結婚式は本人達が一番忙しい。次の披露宴会場に向けて準備をしなくてはならない。
なので、私達はチャペルから退場した。招待客の皆様も退場し、チャペルの外で招待客の未婚の女性を集めて、ブーケを投げた。
ちなみにブーケを受け取ったのは大学の友達だった。次の結婚は大学のお友達かな…なんて思った。
ブーケを受け取ったからというのもあるが、友達に彼氏がいるので、そうなることを密かに願った。
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