松之木学園♥生徒会執行部
「そもそも菜々ちゃんを閉じ込めたツンキーに非があるんだから、その辺、裁量してくれても良くない?」
議事録を作成していた小春が納得のいかない顔で理央に訴える。
ツンキーに人1倍不満を抱える彼女からすれば本当に腹立たしく許せないことなのだろう。だが、理央は首を横に振った。
「それがツンキーの方はやってないって否定しているらしくて」
「はい?自分からやったって言ってたのに?」
「先生の前では認めないんだってさ。証拠がないとか訴えてる」
「前科が1回あるじゃん。菜々だってそう言ってるし」
「そうだけど、菜々が澤田君を庇っている可能性もなくはないからね。先生からしてもそこは慎重になりたいところなんだよ」
憤慨する鈴花に理央が苦笑いを浮かべる。
本当にそう。ツンキーの言う通り犯人だと証明するような証拠がないんだよ。確実に犯人はツンキーで間違いはないんだろうけど、証拠がない以上は先生たちも詰められないのが現状。
南京錠は扉に掛かっていたし、閉めることは誰にでも出来る。いくら鍵を持っていたからって証拠にはならない。開けるために持っていたと言われたらお終い。