松之木学園♥生徒会執行部


 「いいんですよ。原谷君。誰にでも間違いの一つや二つはありますし」

 「香織ちゃん……!」

 「原谷君はただ私とお話がしたかっただけですもんね?」

 「うん」

 「じゃあ、菜々さんにもあの日、閉じ込めたことを謝ってください。そしたら許します」

 「悪かった!あんな場所に閉じ込めたりなんかして」

 「あ、あぁ、いえ……」

 「澤田にもしつこく絡んで悪いことをしたと思ってる」


 素直にベラベラと謝り始めたツンキーに若干引きつつも頷く。謝っているとはいえ、その顔は香織ちゃんの方に向いたままだが、ちょっと進歩。


 しかし、チョロすぎるぞ。ツンキー。香織ちゃんが堪えきれずに半笑いになっているじゃない。


 「よし。これでちゃんと証拠も揃ったね」


 颯が悪魔のようにニッと歯を見せて笑う。隠れていた雄大も出てきてニンマリ。小春も鈴花もニヤニヤしちゃって悪い顔だ。

 慶彦なんて理科室から助け出すなりケラケラと笑い声をあげてる。


 「証拠?」

 「はい。あなたの犯行は一部始終、皆で見させて頂きました」


 首を傾げたツンキーの質問に答えるように、校長が理央に連れられて現れた。その後ろには澤田君のご両親とツンキーのご両親も居る。


 1番後ろには理央が居て、私と目が合うなり『勝ったぞ』と言わんばかりにコッソリとほくそ笑んだ。悪い顔をして、すっかり優等生の仮面は外れてる。

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