左遷された王女は青銀の風に守られる ~地属性魔法で悪人退治を楽しんでいたら大変なことになりました~
「ご無事か!」
剣を持ったエリゼオが入って来る。
「早く、火を」
「わかっている」
そのエリゼオを、炎の柱が襲った。
彼は魔剣を振るい、炎を薙ぐ。
「火魔法か」
エリゼオは呟き、傷痕の男を見た。
フェデリーカもまた驚いて男を見た。
「切り札は最後までとっておくもんだ」
男はにやりと笑う。
「魔法を使えるのが自分だけだと思ったら大間違いだぞ」
フェデリーカは呆然と男を見た。
「みなは退け。延焼を防げ」
エリゼオの命令に、衛兵は三人の男を連行して下がる。
フェデリーカもまた、衛兵に連れられる。
「伯爵!」
振り返るようにして叫ぶ。
「大丈夫です」
男から目を離さず、エリゼオは言った。
夏の嵐、とフェデリーカは思った。エリゼオの瞳は今、そのように荒れ狂っている。
柱の木がぱちぱちと音を立てて燃えていた。
***
状況はよくない、とエリゼオは冷静に思う。
自身は魔法を使えないが、魔剣をふるって風を操ることができる。が、火との相性はよくない。風は火を煽り、燃え広げさせるものだ。
男が剣を構えた。
それだけで、相当の使い手だとわかった。
王都から逃れて来た凶悪犯はこいつか。
エリゼオは油断なく見据える。
「お前が連続放火窃盗の犯人だな」
手口は同じ。家に火を付けて盗みに入る。
男は答えず、嘲笑を浮かべる。
剣を持ったエリゼオが入って来る。
「早く、火を」
「わかっている」
そのエリゼオを、炎の柱が襲った。
彼は魔剣を振るい、炎を薙ぐ。
「火魔法か」
エリゼオは呟き、傷痕の男を見た。
フェデリーカもまた驚いて男を見た。
「切り札は最後までとっておくもんだ」
男はにやりと笑う。
「魔法を使えるのが自分だけだと思ったら大間違いだぞ」
フェデリーカは呆然と男を見た。
「みなは退け。延焼を防げ」
エリゼオの命令に、衛兵は三人の男を連行して下がる。
フェデリーカもまた、衛兵に連れられる。
「伯爵!」
振り返るようにして叫ぶ。
「大丈夫です」
男から目を離さず、エリゼオは言った。
夏の嵐、とフェデリーカは思った。エリゼオの瞳は今、そのように荒れ狂っている。
柱の木がぱちぱちと音を立てて燃えていた。
***
状況はよくない、とエリゼオは冷静に思う。
自身は魔法を使えないが、魔剣をふるって風を操ることができる。が、火との相性はよくない。風は火を煽り、燃え広げさせるものだ。
男が剣を構えた。
それだけで、相当の使い手だとわかった。
王都から逃れて来た凶悪犯はこいつか。
エリゼオは油断なく見据える。
「お前が連続放火窃盗の犯人だな」
手口は同じ。家に火を付けて盗みに入る。
男は答えず、嘲笑を浮かべる。