私と先輩の甘い放課後

 そんなことを思い出して、私はとてつもなく先輩に会いたくなった。


 先輩の椅子に掛けられていたカーディガンを手に取ると、ぎゅっと大切に抱きしめる。


 カーディガンに顔を埋めると、先輩の優しい匂いがした。


「先輩…先輩、会いたいです…」


 この匂いに包まれながら、先輩の腕に抱かれている自分を思い出す。


 先輩の暖かい温もり、優しく撫でてくれる大きな手、甘いキス。


 先輩に触れたい、抱きしめたい、キスをしたい。


 先輩のことを思うと、なんだか下っ腹の方がむずむずとしてきた。


 先輩に昨日撫でられたのを思い出しながら、同じように自分でお腹を撫でる。


「先輩…っ…」


 ガラッと音がして、生徒会室の扉が開いた。


 私は反射的に顔を上げる。


「夏樹せんぱっ…」


 しかしそこにいたのは、幼なじみの蒼だった。

「え…?蒼?」


 蒼が生徒会室に来るなんて初めてのことだった。


 蒼は部活にも入っていないし、授業が終わるとそそくさと帰宅しているようだった。それがこんな時間まで学校にいるなんて珍しいことだ。


「蒼?ど、どうしたの?」


 蒼は扉を静かに閉める。カチッと何か音がして、蒼はつかつかと私の目の前までやってきた。


「そ、蒼?」

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