私と先輩の甘い放課後
「生徒会なんて楽しいのか?」
「え?」
それはもうものすごく楽しい。大好きな先輩と一緒にいられるし、少しだけくっついたりもできる。
なんてことは蒼には言えない。
私と先輩の関係は秘密なのだ。もし私が夏樹先輩と付き合っているなどと周りに知られたら、翌日私の座席はないかもしれない…。それくらい熱狂的な先輩ファンは全学年多いのだ。私の平穏な学生生活のため、今はこっそりと付き合っている。いつか公言できるくらい、自信のある女の子になれたらいいのだけれど。
「えっと、もちろん楽しいよ?仕事はどれもやりがいがあるし、先輩方もすごく優しいし…」
「ふーん…」
蒼は相変わらず何を考えているのか分からない瞳で私を見つめる。
なんだかんだ幼なじみとはいえ、彼が何を考えているのか分かったことは一度もない。マイペースで自由人。良く言えばクールだけれど、ただ単に不愛想な人だと思う。
けれど、その瞳が私を見透かしているような気もして、何だかどぎまぎした。
放課後の生徒会室で先輩とキスをしていただなんて、少し破廉恥だったかもしれない…。
「みんな仲良いんだ?」
「う、うん!すごく!」
私はそう笑顔で返したつもりだけれど、引き攣っていないか心配だ。
「ふーん、あっそ」と蒼との会話はそれきりだったけれど、ほんと彼は何を考えているのだろうか…。