私と先輩の甘い放課後

 待ちに待った放課後がやってきた。


 けれど今日は夏樹先輩とふたりきりではなくて、他の先輩や後輩も来ていた。


 まぁそう言う日ももちろんある。生徒会の活動が忙しくない時期とはいえ、それぞれがそれぞれにちょこちょこやることがあるのだろう。


 私は人数分の紅茶を淹れて、各座席に置いた。


「夏樹先輩も。良かったら紅茶どうぞ」


 そう言って先輩の目の前の机に置くと、「ありがとう」と言って笑ってくれる。


 去り際先輩が私の手を一瞬だけぎゅっと握った。驚いて先輩を見ると、少しいたずらっぽく笑っていた。頬に熱が籠るのを感じながら、他の生徒会メンバーに見られていないか、さっと教室を見回した。書類を見ていたり何か書いていたりと、ちょうど机に向かっているようだった。


 ほっと胸を撫でおろす私を見て、先輩は書類で口元を隠しながら笑っていた。


 そんなみんなには内緒のちょっとしたやり取りでさえ、私の心を温かく満たした。


< 7 / 20 >

この作品をシェア

pagetop