名ばかりの妻なのに、孤高の脳外科医の最愛に捕まりました~契約婚の旦那様に甘く独占されています~【極甘婚シリーズ】
「いいから!今から面会予約を取れよ!」
「特別室への入室はすべて管理されております。面会のご予約は三日前までと決められております」
明日は午後から二件の入院の手続きがあり、もともと面会時間がかなり制限されている。
実は面会予約は、他の病室の患者と鉢合わせしないよう、綿密に計画されている。
命に関わるような特別な事態がなければ、予約なしの入室はできない規則だ。
「申し訳ございません。ご理解いただけると幸いです」
雛未が毅然とした態度で対応すると、男性はさらに声を荒らげた。
「私がこの病院に年間いくら寄付しているか知らないのか!?」
「はあ……」
寄付金の額を声高に主張されても困る。
(いや、知ってるわけないし……)
末端の職員を恫喝したところでどうにもできないが、憂さを晴らすためだけに怒鳴り散らす人間いうのは確かに存在する。
「私は院長の古くからの友人だぞ!お前のような役立たずの職員をクビにすることなど、簡単にできるんだからな!」
「そうですか……」
権威を笠にして脅すのも古典的な手だ。