名ばかりの妻なのに、孤高の脳外科医の最愛に捕まりました~契約婚の旦那様に甘く独占されています~【極甘婚シリーズ】
翌朝、目を覚ますと時刻は朝六時を回ったところだった。既に夜が明け、カーテンからは秋らしいカラリとした青空が見えた。
「朝……?」
甘美な疲労感に支配された身体で寝返りを打つと、雛未を抱えるようにして眠っていた祐飛もまた目を覚ました。
「どうした?」
祐飛の腕枕で寝ていた雛未の目に、朝日は一段と眩しかった。
何でもない特別な一日がまた始まっていくのかと思うと、愛しさがこみあげてくる。
「なんだかすごく幸せで……」
「……朝から煽るな」
祐飛は身を乗り出し、雛未に軽くキスをした。
最初こそゆるゆると食んでいたものの、次第に呼吸を奪い合うような激しいものになっていく。
ひと晩かけて唇の厚みも柔らかさも、目で追わなくても鮮明にわかるようになった。
どこをどう舌が動いていくのか、何百回と祐飛のやり方を教えこまれた。
「まずいな。このままだと一日中ベッドで過ごすことになる」
唇が離れていったかと思うと祐飛が真顔で言うものだから、雛未の顔がボンっと赤くなった。
冗談を言わない祐飛が、この手のジョークを言うなんて。
つまりは、冗談ではなく本気ということだ。
再び官能の海へ旅立つ前に、雛未にはどうしても聞いておきたいことがあった。
「そのう……祐飛さんはどうして私と結婚を?」
巷でよく言われる面倒臭い女の代表格みたいな質問だった。
でも、本当に不思議なのだ。
純華の代わりでなければどうして?そしていつから雛未が好きだったのだろう?
「たまには外で朝飯を食べるか」
祐飛は質問に答える代わりに、雛未をベッドから連れ出したのだった。