名ばかりの妻なのに、孤高の脳外科医の最愛に捕まりました~契約婚の旦那様に甘く独占されています~【極甘婚シリーズ】

「婚姻届は、こちらで問題なく受理されました。この度はおめでとうございます」

 役所に到着してから十分後。
 あらかじめ記入しておいた婚姻届を提出し終えると、手続きはすんなり終わった。……終わってしまった。
 窓口係の形式的な挨拶に会釈を返すと、二人は速やかにその場を立ち去った。
 おめでとうと祝福されたところで、夫婦になったという実感はまるで湧かなかった。

 婚姻届の提出を済ませた二人が次に向かったのは、櫻坂にあるジュエリーショップだった。
 もちろん、目的は結婚指輪を買うためだ。
 結婚を対外的に知らせるには、指輪がなくては始まらない。

「わあ……」
 
 雛未はショーケースの中のジュエリーをうっとりと眺めた。
 照明をあてられキラキラと輝く宝石達に感嘆のため息をついていたが、値札を見た途端に顔が強張る。

(たっか……!)

 結婚指輪の相場はよく知らないが、数字が六個も七個も並ぶのは普通なのか?
 それともこれがベリが丘価格というやつなのか?

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