名ばかりの妻なのに、孤高の脳外科医の最愛に捕まりました~契約婚の旦那様に甘く独占されています~【極甘婚シリーズ】
「遊びに?」
「私……!雛未さんと……仲良く……なりたくて……」
最初の勢いと反比例するように、純華の声はだんだんと小さくなっていった。
相当、勇気を振り絞ったに違いない。
顔を真っ赤に染め上げている純華はいじらしかった。生まれたばかりの仔猫を見た時のように庇護欲が掻き立てられるのが自分でもわかる。
(えっと……。どう返事をすれば……)
突然のお誘いに、雛未はしばし固まった。
腹違いの妹かもしれない純華から仲良くなりたいと頬を染めながらお願いされるなんて、完全に想像の範囲外の出来事だった。
かといって、無下に断るのもいかがなものか。
腹違いの妹うんねんはともかく、祐飛の大切な幼なじみからの誘いを突っぱねるのは悪い気がした。
「いいですよ」
「本当ですか?嬉しい……!」
快く了承すると、純華は本当に嬉しそうに顔を綻ばせた。
パッと花が咲いたような柔らかい表情に、こちらまで笑顔になる。
純華は連絡先を記したメモを渡すと、来た時とは異なり、軽い足取りで帰っていった。