名ばかりの妻なのに、孤高の脳外科医の最愛に捕まりました~契約婚の旦那様に甘く独占されています~【極甘婚シリーズ】

「ぜひフードも一緒に食べてください」

 そうすすめられた雛未はティースタンドの一段一段に目を凝らした。
 食材同士の相性が計算し尽くされた斬新なセイボリー。香ばしい匂いのするスコーン。旬の果物をたっぷり取り入れたスイーツ。
 どれも食べるのがもったいないほど綺麗で素晴らしい。

「どれも美味しそう!」
「ベリが丘には日本中から一流のパティシエが集まるんです。今度、雛未さんも一緒にサウスエリアのパティスリーに行きませんか?おすすめのお店をご案内します」
「いいの?嬉しい!」

 パティシエの間ではベリが丘に店を構えるのが、ひとつのステータスになっていると聞いている。
 競合ひしめくベリが丘では日夜パティシエ達がしのぎを削っているらしい。
 ベリが丘に来てからすぐに仕事を始めてしまったせいで、まだ街の中を散策できていない。
 ひとりで出歩くと迷子になりそうで、腰がひけていたというのもある。
 純華が案内してくれるなら大助かりだ。
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