まどろみ3秒前

「猫が待ってるんで。ほんとごめんなさい」

「…あ」


その時、朝くんを見て気が付いた。

彼の服には、1本の細く長い毛がついていた。猫を飼ったこともないが、色がついていて、人間のものではなさそうなのはわかる。

ひょいとそれを指で取ってやり、それをまじまじと見つめる。彼も近づき、それを見つめた。なんだか近かった。


「あーそれ、俺の―」

「へ?朝くんの毛?」

「は?俺の、猫の毛」

「あ、び、びっくりした」


猫とじゃれてでもしていたのだろうか?あまりクールな顔からは想像できないが、性格からだと容易に想像ができてしまう。


「へぇー猫、飼ってるんですね。…名前は」


まあ、別に特に興味もないが、聞いてみることにした。会話のひとつにもなる。
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