婚約破棄されたので悪女を演じることにしました~濡れ衣を着せられた聖女ですが、すべて捨てて自由になるのでお構いなく~
「言いたいことはそれだけですか?」
「え?」
私は振り返ってにっこりと笑みを浮かべた。
「あなたがしたことはコールマン侯爵家だけでなく、ここにいる貴族、国王までも敵に回す行為であることを重々承知のうえで婚約破棄を宣言されたのですよね?」
「は……? 何を言っている? なぜ貴族らだけでなく父上までが敵に?」
「言葉の通りです。これ以上、遠回しにお伝えしたところで意味がありませんし、私は婚約者という立ち場から降りた身ですから、あえて言わせていただきますね。あなたがこの一年で国民に徴収した金銭を着服し、ナタリー様に貢いでいたことはすでに陛下にはご報告済みです」
「はっ……!?」
「あなたが押し付けた帳簿の確認をすべて行っていた私が知らないとでもお思いで?」
この国の王族は金遣いが荒い。その大半はライアンがナタリーのために用意した流行のドレスやアクセサリー、新作のケーキや茶葉といった嗜好品ばかりだ。
「あなたがこれからどうなろうと私は知りませんし、興味もございません。勝手に破滅していただけるなら大歓迎ですわ」
「き、貴様! 自分の立場がわかったうえで発言しているのか! 悪魔にもほどがある!」
「ええ。だから申しているのです。今の私に立場などございませんから。……ああ、そういえばあなたにもひとつ、言い忘れていたことがありました」
嘘くさい笑顔とか、可愛げがないとか。散々言われてきたけれど、やっと堂々と言える。
「鼻の下が伸びすぎて気持ち悪い、意地汚いあなたのお顔を今後見ないで済むと思うととても清々しいですわ! どうぞナタリー様と末永く、地獄の果てまでお幸せに!」
「え?」
私は振り返ってにっこりと笑みを浮かべた。
「あなたがしたことはコールマン侯爵家だけでなく、ここにいる貴族、国王までも敵に回す行為であることを重々承知のうえで婚約破棄を宣言されたのですよね?」
「は……? 何を言っている? なぜ貴族らだけでなく父上までが敵に?」
「言葉の通りです。これ以上、遠回しにお伝えしたところで意味がありませんし、私は婚約者という立ち場から降りた身ですから、あえて言わせていただきますね。あなたがこの一年で国民に徴収した金銭を着服し、ナタリー様に貢いでいたことはすでに陛下にはご報告済みです」
「はっ……!?」
「あなたが押し付けた帳簿の確認をすべて行っていた私が知らないとでもお思いで?」
この国の王族は金遣いが荒い。その大半はライアンがナタリーのために用意した流行のドレスやアクセサリー、新作のケーキや茶葉といった嗜好品ばかりだ。
「あなたがこれからどうなろうと私は知りませんし、興味もございません。勝手に破滅していただけるなら大歓迎ですわ」
「き、貴様! 自分の立場がわかったうえで発言しているのか! 悪魔にもほどがある!」
「ええ。だから申しているのです。今の私に立場などございませんから。……ああ、そういえばあなたにもひとつ、言い忘れていたことがありました」
嘘くさい笑顔とか、可愛げがないとか。散々言われてきたけれど、やっと堂々と言える。
「鼻の下が伸びすぎて気持ち悪い、意地汚いあなたのお顔を今後見ないで済むと思うととても清々しいですわ! どうぞナタリー様と末永く、地獄の果てまでお幸せに!」