この結婚には愛しかない
出来上がった晩ご飯をトレーに乗せて、ローテーブルに運んだ。

ビールを飲んでいた伊織さんが、美味そう。と笑顔で配膳を手伝ってくれる。

「お口に合えばいいんですけど」

「すごく美味しそうだね。匂いがすでに美味しい」

「伊織さんに食べてもらえると思うと、すごく嬉しくて作りすぎちゃったのでたくさん召し上がってください」

「ありがとう」


いただきます。と揃って手を合わせ、伊織さんの1口目を見守った。


「うま!すごく美味しい」

「よかったです」

本当にお口に合ったようで「美味しい美味しい」とたくさん食べてくれた。

嬉しくてあれもこれもとおかわりをよそうと、さすがにそんなに食べれないと笑われた。


「ありがとう。本当に美味しかった。ごちそうさま」

「お粗末でした」

「皿洗おうか?」

「食洗機にかけるので大丈夫です」

「そっか」

「シャワーされますか?それともお湯はりしましょうか」

「シャワーがいいな」

「準備しますね」


ここがお風呂で、トイレがここで。と10畳1Kの部屋案内は一瞬で終えた。

念の為に用意していたルームウェアと下着を渡すと、裸で寝るからいいのにと真顔で言われた。

< 103 / 348 >

この作品をシェア

pagetop