この結婚には愛しかない

ニヤニヤと楽しそうな佐和が、わたしはね、と口を開いた。

「莉央が神田室長をどれだけ慕ってたか知ってるから中立。長谷川くんの応援もするけど、1番は莉央の幸せを祈ってる。神田さんの思い出だけで幸せって言うなら長谷川くんをゴリ押ししないけど、本音はそれでほんとに幸せなのって思ってる」

「すごくすごく、神田さんに会いたい。今すぐ会いに行きたい」


スマホをバッグから取りだし、メッセージアプリを開いて神田さんとのトーク画面を佐和に見せる。

佐和には神田さんの送別会の後さんざん慰めてもらったし、私がほぼ毎日神田さんにメッセージを送っていることを知っている。


「ホールディングスの買収をニュースで見ました。神田さんは今どこで何をされていますか?これからどうされるのでしょうか心配です。うちの会社もどうなるんでしょうって送ったんだけどまだ既読スルーだけどいつも通り。そのうち画像を送ってくださる」

「安定のストーカー。あ!莉央!今返信きた!」

「え?ほんとだ!」

タイムリーに受信したメッセージは、どこかの空港の建物内の画像だった。

「成田っぽいな」と言いながら、佐和は自分のスマホですぐ調べ始めた。

神田さんからのメッセージが嬉しくて眺めていると、追加のメッセージが画面に現れた。


『心配ないよ』
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