この結婚には愛しかない
『ジェイデンとテキーラショット対決してもここまで酔わなかったんだけど、ほんとごめん』

「酔ってるんですか?すぐ迎えに行きます!何か目印ないですか?」


心配でたまらない。だって伊織さんが酔ったなんて聞いたことがない。いつもたくさん飲まれても顔色ひとつ変わらないのに。

そもそも伊織さんはあまり土地勘がない上に体調不良。「早瀬社長の行きつけのホテルのバーで飲んでて...」と、何とか聞き出せた場所はうちからそんなに遠くなかった。

近くにバス停が見えると言われたので、10分で行くから絶対そこにいてくれと念を押して家を飛び出した。

すっぴんのまま、着ていたルームウェアの上に、パーカーを羽織ってジップを1番上までしめて。



「伊織さん!」

大通り沿いのバス停のベンチで、ぐったりしている伊織さんを見つけた。

ハザードをつけてバス停に車を停め伊織さんに駆け寄った。顔面蒼白で、こんなに具合が悪そうな伊織さん見たことない。
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