この結婚には愛しかない



「それでさ、今夜で3回目なわけよ。4人で飲むの」

「もう宮内さんだけで行けよ。小泉さん置いてけよ」

「むしろこっちが付き添いだから。付き添いポジが定着して、湊とは友だちみたくなっちゃってるんだよね。さすがにこのままじゃ恋人ルートは期待薄かなと思い始めたんだけどどう思う?」

「知らないっすよ。まじ何やってんだよ。計画立てた意味」


ゴールデンウィークも明け、5月の後半に差し掛かった金曜日。長谷川くんと社食で定食を食べながら、いつも通りの会話。莉央は午前中の打ち合わせが長引いてる。

長谷川くんには過去2回の飲み会内容をざっくり報告済みだ。もちろん、莉央の神田さんのくだりは除いて。


「宮内さんは友達でいいんすか?」

「良くない。めっちゃ好き。ヤバい」

「中村って人、小泉さんにガチっぽいですか?」

うーんどうだろう。でも莉央はいつもすっごい楽しそうなんだよね。でもそれは、長谷川くんといる時も同じ。


「正直わからん」

「そう言えば気になってたんすけど、中村って人の元カノなんで出ていったんすか?連絡取れず?」

「友だち伝いに連絡取れて会ったらしいよ。嫌いになったとか、大きなきっかけがあった訳じゃなくて、小さな不満の積み重ねが限界だったって言われたって。ゲームばっかりするとか」

「ふーん」

つまらなそうな返事。だいたい莉央というクッションがいないと、私たち2人だとこんな感じだ。
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