この結婚には愛しかない
*
「伊織さん。おはようございます。お誕生日おめでとうございます」
「ん、ありがとう」
おめでたい歳じゃないけど、莉央に祝ってもらえる日が来るなんて、この世に生を享けたこと、両親に感謝しかない。
ああ、ごめん違った。“直接”祝ってもらえる。だね。
初めて祝ってもらったのはもちろん出向中で、あの時は仕事終わりに4人で飲みに行ったよね。
「これ3人から」と莉央が渡してくれたプレゼントのボールペン、いまだに大切に使ってるけど気づいてるかな?
上質で手に馴染んですごく書きやすいから、まだまだ使わせてもらうね。
でもね、実はあのボールペンが莉央からのプレゼントだったこと、知ってるんだ。
つい先日、大森室長に「いいボールペンですね」と言われたことがきっかけで話をしたんだけど、どうにも室長と噛み合わなくて。
そうしたら大森室長が思い出したんだ。実は莉央が1人で選んで1人で買いに行ったのに、3人からのプレゼントということにして欲しいと頼まれたことを。
だから俺はこのまま知らないふりをしておくね。いつかバレたら、その時は笑おう。
薄手のニットの上にエプロン姿の莉央をベッドに誘う。
笑顔で布団に潜ってきて「あったかい」と俺にくっついてきて。
今日1日、ずっとここで過ごしたくなる。
「伊織さん。おはようございます。お誕生日おめでとうございます」
「ん、ありがとう」
おめでたい歳じゃないけど、莉央に祝ってもらえる日が来るなんて、この世に生を享けたこと、両親に感謝しかない。
ああ、ごめん違った。“直接”祝ってもらえる。だね。
初めて祝ってもらったのはもちろん出向中で、あの時は仕事終わりに4人で飲みに行ったよね。
「これ3人から」と莉央が渡してくれたプレゼントのボールペン、いまだに大切に使ってるけど気づいてるかな?
上質で手に馴染んですごく書きやすいから、まだまだ使わせてもらうね。
でもね、実はあのボールペンが莉央からのプレゼントだったこと、知ってるんだ。
つい先日、大森室長に「いいボールペンですね」と言われたことがきっかけで話をしたんだけど、どうにも室長と噛み合わなくて。
そうしたら大森室長が思い出したんだ。実は莉央が1人で選んで1人で買いに行ったのに、3人からのプレゼントということにして欲しいと頼まれたことを。
だから俺はこのまま知らないふりをしておくね。いつかバレたら、その時は笑おう。
薄手のニットの上にエプロン姿の莉央をベッドに誘う。
笑顔で布団に潜ってきて「あったかい」と俺にくっついてきて。
今日1日、ずっとここで過ごしたくなる。