この結婚には愛しかない
今朝ホテルを出る前に、伊織さんのご両親とビデオ通話で結婚のご挨拶をした。
とても優しそうなご両親で、とても喜んでくださった。
伊織さんが東京最後の日ご実家に泊まったらしく、その時あっちに結婚したい女性がいるから、いつか連れて帰るから気長に待っていて欲しい。とお義母様に言われたらしい。
気長にと言った割に早かったと、お義母様が暴露されたので、伊織さんが珍しく慌てていた。
そして、3人兄弟の末っ子の伊織さんが、子どもの頃からお兄ちゃんっ子で、すごく甘えん坊だったと教えてくださった。
伊織さんのご実家には、8月の長期休暇でご挨拶に伺うことになった。
『えー意外!神田さんは絶対長男だと思ってた』
「ぽいよね」
でも、実は結構甘えてくださることは、私の胸にしまっておくね。
佐和のベッドの枕元に、男性用のルームウェアが畳んで置いてある。
佐和の部屋に遊びに行くたび、歯ブラシとか部屋着とか、色んなところに湊さんの気配がして、それを見る度に、本当はすごく羨ましかった。