【完】クズな彼の危険すぎる偏愛から逃げられない

「え……」


藍くんを見れば、まっすぐに瑛麻ちゃんを見つめていて。


藍くん、今なんて……。

それはただの気まぐれ、だよね……?


その答えを受けた瑛麻ちゃんは瞳を潤ませ、感激したように胸の前で手を組む。


「きゃあ! ゆるるん、よかった……ね……」


なぜか瑛麻ちゃんの目がとろんとしてると気づいた、次の瞬間。

言い終えるか言い終えないかのうちに、瑛麻ちゃんが突然ばたんとテーブルに突っ伏した。

直後、寝息が聞こえてくる。


「瑛麻ちゃん……っ?」


突然のことに、わたしは飛び上がって瑛麻ちゃんの肩を揺する。

けれど瑛麻ちゃんはすーすーと規則正しい寝息をたてるだけで、目を開けようとしない。
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