The previous night of the world revolution8~F.D.~
ルレイアは、かつて自分をどん底まで貶め、苦しめた人物のことを忘れていない。
苦痛を与えた者は忘れていても、苦痛を与えられた者は決して忘れないものだ。
今でも、ルレイアは俺達帝国騎士団や、帝国騎士官学校の関係者を憎んでいる。
…そして実際、彼の手によって粛清された者もいるはずだ。
ルレイアが帝国騎士官学校に在籍していた当時、ルレイアをいじめていた張本人…5人の学校OBの中にも、不審な死を遂げている者がいる。
OBのみならず、学校でルレイア達の学年を担当していた教官の中にも、同様に不審死を遂げた者がいるそうだ。
表向きには事故死、病死とされているが…その真相は分からない。
闇に葬られたのだ。…恐らくは、ルレイアの手によって。
『青薔薇連合会』が本気で隠蔽すれば、一人や二人、表舞台から永遠に消すことは難しくない。
そして…今度は、当時の学校理事長。
ルレイアの復讐相手としては、充分考えられる。
…しかし。
「で、では…やはり、ルレイア殿が犯人、」
「それは有り得ない」
「えっ」
俺は、それだけはきっぱりと断言した。
動機はある。執事とやらの証言もある。
だが、ルレイアが犯人というのは絶対に有り得ない。
俺があまりにはっきりと断言するものだから、周囲の人物は固まっていた。
「…何故、そう言い切れる?状況から言えば、どう考えても…」
「そうだな。でも、ルレイアが犯人というのは有り得ない」
状況は、ルレイアが犯人だと言っている。
それでも、俺はルレイアを微塵も疑っていなかった。
「貴様…。ここまで来て、私情を優先するつもりか?いくら貴様がルレイアにご執心だからと言って…」
アストラエアが眉を吊り上げ、俺を睨んだ。
確かに俺はルレイアにご執心だし、お気に入りだ。それは認める。
が、俺がルレイアを無実だと思っているのは、それが理由ではない。
「なら聞くが、お前はルレイアがこんな分かりやすい殺し方をすると思うか?」
「…何?」
仮に、仮にルレイアが犯人だとしよう。
俺は全くそう思ってはいないが、とりあえず疑われているようだから、ルレイアが犯人だと仮定して。
「この部屋の血…。明らかに、何度も身体を切り裂かれている。恐らく、二回、三回以上…」
血の跡は、寝室にある大きなベッドから、窓の近くに置いてあった電話機まで続いている。
恐らく、アジーナ女史はベッドに横たわって、優雅に晩酌していたものと思われる。
そこを何者かに襲われて、慌ててベッドから起き上がった拍子に、ワイングラスが床に落ちて割れた。
アジーナ女史はその後、部屋の出入り口ではなく、窓際の電話機に向かった。
普通なら部屋を出ようとするはずだが、アジーナ女史はそうせず、電話で助けを呼ぼうとしたのだ。
それは恐らく、部屋の出入り口から犯人が入ってきた為。
つまり、出入り口は犯人が塞いでいたのだ。
だから、部屋を飛び出すのではなく、執事に助けを求めようとした。
一度ならず、二度も三度も切り裂かれながら…。
アジーナ女史には気の毒だが…。もし、本当にルレイアが犯人なら…そんな殺され方は有り得ないのだ。
苦痛を与えた者は忘れていても、苦痛を与えられた者は決して忘れないものだ。
今でも、ルレイアは俺達帝国騎士団や、帝国騎士官学校の関係者を憎んでいる。
…そして実際、彼の手によって粛清された者もいるはずだ。
ルレイアが帝国騎士官学校に在籍していた当時、ルレイアをいじめていた張本人…5人の学校OBの中にも、不審な死を遂げている者がいる。
OBのみならず、学校でルレイア達の学年を担当していた教官の中にも、同様に不審死を遂げた者がいるそうだ。
表向きには事故死、病死とされているが…その真相は分からない。
闇に葬られたのだ。…恐らくは、ルレイアの手によって。
『青薔薇連合会』が本気で隠蔽すれば、一人や二人、表舞台から永遠に消すことは難しくない。
そして…今度は、当時の学校理事長。
ルレイアの復讐相手としては、充分考えられる。
…しかし。
「で、では…やはり、ルレイア殿が犯人、」
「それは有り得ない」
「えっ」
俺は、それだけはきっぱりと断言した。
動機はある。執事とやらの証言もある。
だが、ルレイアが犯人というのは絶対に有り得ない。
俺があまりにはっきりと断言するものだから、周囲の人物は固まっていた。
「…何故、そう言い切れる?状況から言えば、どう考えても…」
「そうだな。でも、ルレイアが犯人というのは有り得ない」
状況は、ルレイアが犯人だと言っている。
それでも、俺はルレイアを微塵も疑っていなかった。
「貴様…。ここまで来て、私情を優先するつもりか?いくら貴様がルレイアにご執心だからと言って…」
アストラエアが眉を吊り上げ、俺を睨んだ。
確かに俺はルレイアにご執心だし、お気に入りだ。それは認める。
が、俺がルレイアを無実だと思っているのは、それが理由ではない。
「なら聞くが、お前はルレイアがこんな分かりやすい殺し方をすると思うか?」
「…何?」
仮に、仮にルレイアが犯人だとしよう。
俺は全くそう思ってはいないが、とりあえず疑われているようだから、ルレイアが犯人だと仮定して。
「この部屋の血…。明らかに、何度も身体を切り裂かれている。恐らく、二回、三回以上…」
血の跡は、寝室にある大きなベッドから、窓の近くに置いてあった電話機まで続いている。
恐らく、アジーナ女史はベッドに横たわって、優雅に晩酌していたものと思われる。
そこを何者かに襲われて、慌ててベッドから起き上がった拍子に、ワイングラスが床に落ちて割れた。
アジーナ女史はその後、部屋の出入り口ではなく、窓際の電話機に向かった。
普通なら部屋を出ようとするはずだが、アジーナ女史はそうせず、電話で助けを呼ぼうとしたのだ。
それは恐らく、部屋の出入り口から犯人が入ってきた為。
つまり、出入り口は犯人が塞いでいたのだ。
だから、部屋を飛び出すのではなく、執事に助けを求めようとした。
一度ならず、二度も三度も切り裂かれながら…。
アジーナ女史には気の毒だが…。もし、本当にルレイアが犯人なら…そんな殺され方は有り得ないのだ。