The previous night of the world revolution8~F.D.~
しかし、取調室に入る前にひと悶着。

「ルレイアは1号室に、ルルシーは2号室に入ってくれ」

やっぱり、別々に聞きますか。

そりゃそうなりますよね。

「なっ…!ルレイアと離れろって言うのか?」

「一応…その場で示し合わせられたら困るからな。お前達ならそのくらい容易いだろう」

以心伝心ですからね。いつだって、俺とルルシーは。

しかし、今はそれが仇となっている。

「俺の見てないところで…ルレイアに何をするつもりだ?」

「何もしない。ただ話を聞くだけだ」

「信用出来ると思ってるのか?お前らの言うことなんて…」

「…まぁまぁ、落ち着いてくださいよルルシー」

そんな食ってかからないで。

「落ち着いていられるか。ここはアウェーなんだぞ」

「知ってますよ。だからこそ、頭に血を上らせたら駄目です」

「くっ…。お前に言われるのかよ」

え?それどういう意味ですか?
 
俺はいつだって冷静沈着ですよ。

「ただの事情聴取ですよ。どーんと構えて…そう、雑誌のインタビューでも受けるつもりでいれば良いんです」

「い、インタビューって…」

「聞かれて困ること、何かあります?」

「…ない」

ですよね。

つまり、そういうことです。

「…分かった。それじゃ、後でな…。必ず一緒に帰るぞ」

「はい。俺もそのつもりです」

「万が一お前が帰らないなら、俺も一緒に残るからな」

「はいはい」

帰りますよ。そんな心配しなくても。

ルーチェスが、サムゲタン作って待っててくれてますし。

俺のヒーロー人生も、途中で止まっちゃってますからね。
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