The previous night of the world revolution8~F.D.~
俺は第一取調室に、オルタンスとアドルファスと共に入った。

うわぁ…こんなキモい野郎共と3人で密室の中なんて…吐き気がしそう。

ルルシーのむせ返るような男っぽい匂いを嗅ぐと、涎が出てくるのになぁ…。

こいつらじゃ、全然萌えない。どころかキモい。

さっさと終わらせて帰ろう。

取調室には、小さな四角い金属製のテーブルが一つと、向かい合うようにしてパイプ椅子が一脚。

その向かい側に、パイプ椅子が並べて二脚置いてあった。

テーブルの上には、小さなスタンドライトまで。

うわぁ…。いかにも、って感じ…。

ドラマとかである取調室まんまですよ。

しかも部屋の中、寒い。

暖房くらいつけとけよ。

「楽にして、座ってくれ」

楽にしろと言われても、こんな部屋で楽に出来るはずがない。

俺は、パイプ椅子にどかっと座った。

あぁ、嫌だ嫌だ。

俺が座ると、その向かい側にオルタンスとアドルファスがそれぞれ、パイプ椅子に腰掛けた。

こいつらと面と向かって喋るの、最悪。

面接か何か?

「と言うか、あなた、取調室に何持ち込んでるんですか」

俺は、オルタンスとアドルファスが腰に提げている剣を指差した。

俺が帝国騎士団にいた頃と、規則が変わっていないなら。

「取調室に、武器を持ち込むのは禁止されているはずでは?」

参考人や被告人を威圧しない為、恐喝や恫喝による自白の強要を防ぐ為である。

「それは分かってる。が、ルレイアを相手にするなら、こちらも武器を持ってないと不安でな」

「ふーん。情けない台詞ですね」

「その代わり、こっちもお前の身体検査はしねぇよ。お前もどうせ、武器を隠してるんだろう?」

と、アドルファス。

その通りですよ。分かってるじゃないですか。

お互いに銃口を突きつけあったままお話しましょうってことか。

ふーん。まぁ良い。
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