The previous night of the world revolution8~F.D.~
「そ、そんな…」
「ふむ…。ルレイア先輩が疑われるということは、それなりの理由があるんだろうと思っていたが…」
「…それはまた厄介ですね。ここから逆転無罪を狙うのは厳しそうです」
シュノさんは絶句し、ルリシヤとルーチェスは難しい表情だった。
「…」
これには、アイズも眉間に皺を寄せている。
…済みません。俺のせいでそんな渋い顔させちゃって。
「よ…よく分かんねぇけどさ。アリューシャ馬鹿だから、よく分かんねぇけどさ!」
「アリューシャは馬鹿じゃないですよ」
「でもルレ公は悪くないだろ!?ルレ公がいつ、そのサイネリアって奴を殺したんだよ?」
死亡推定時刻は、今日の深夜から早朝にかけてということだったが。
その頃、俺達は…。
「アリューシャ達、昨日おでん食ってたじゃん!」
「そ…そうよ!皆、見てたわよね?一緒にいたじゃない!私達が証人になるわ」
…分かってます。
そうしてくれるなら、とても有り難いんですけど。
でも…。
「私達の証言じゃ駄目なんだよ。私達はマフィアだ。社会的信用という意味では無能に等しい」
アイズが、俺の代わりにそう言った。
…そうなんですよねぇ。
「ど、どういうことだよ?」
「私達マフィアの証言は、誰も信用してくれないんだよ。本当にルレイアが犯人なら、私達も共犯とみなされてしまう」
「どうして…!?ルレイアは何にも悪くないのに…!」
「…知ってるよ。一緒にいたからね」
ここにいる全員、俺が無実だということを知っている。
昨夜はずっと一緒にいたんですからね。
「そんな…。本当なのに…ルレイアは何も悪いことしてないのに…」
「畜生。どうやったらルレ公の無実を証明出来るんだ?昨日食べてたおでんの残りを一緒に食べてもらうか…!?」
それで信用してもらえたら良いんですけど。
「アイズ…。何とかならないのか?俺達は皆、ルレイアが無実だって知ってるんだ。他に真犯人がいるはずだろ」
ルルシーが、険しい表情でアイズに尋ねた。
「そうだね…。真犯人を私達の手で見つけることが出来れば、ルレイアの疑いを晴らせる」
「それだ!こうなったらそれしかねぇ。真犯人をアリューシャ達で見つけて、アリューシャが脳天ぶち抜いてやる!」
「…ぶち抜いたら駄目だろ…」
それはそれで犯罪になっちゃうんで。
真犯人を見つけたら、捕まえて、帝国騎士団に突き出しましょう。
「…そう出来たら良いんですけどね。そう上手く行くでしょうか」
「何だよ、ルー公。珍しく及び腰だな」
いえ。ルーチェスが及び腰なのではなく。
彼はよく知ってるんですよ。帝国騎士団の捜査の手順とか、そういったものを。
「この時点で、ここまで証拠が上がってるなら…帝国騎士の連中は、ルレイア師匠が一番の容疑者として調べを進めているはずです」
そうですね。
「香水瓶の破片はともかく、確固たる動機があることと、おまけに殺されたアジーナ当主の最後の言葉…。あれは不味いですよ」
「な、何が不味いんだよ?」
「最後にルレイア師匠を名指ししたなら、誰がどう考えたってルレイア師匠が犯人だと考えるのが妥当じゃないですか」
「…」
そりゃまぁ、そうですよね。
ここにいる俺達は、皆俺が犯人じゃないって知ってるから。
だから、一生懸命俺の無実を証明しようとしてくれてますけど。
俺にアリバイがなかったら、普通誰だって俺が犯人だと思いますよ。
だって、被害者から名指しされてるんだから。
「ふむ…。ルレイア先輩が疑われるということは、それなりの理由があるんだろうと思っていたが…」
「…それはまた厄介ですね。ここから逆転無罪を狙うのは厳しそうです」
シュノさんは絶句し、ルリシヤとルーチェスは難しい表情だった。
「…」
これには、アイズも眉間に皺を寄せている。
…済みません。俺のせいでそんな渋い顔させちゃって。
「よ…よく分かんねぇけどさ。アリューシャ馬鹿だから、よく分かんねぇけどさ!」
「アリューシャは馬鹿じゃないですよ」
「でもルレ公は悪くないだろ!?ルレ公がいつ、そのサイネリアって奴を殺したんだよ?」
死亡推定時刻は、今日の深夜から早朝にかけてということだったが。
その頃、俺達は…。
「アリューシャ達、昨日おでん食ってたじゃん!」
「そ…そうよ!皆、見てたわよね?一緒にいたじゃない!私達が証人になるわ」
…分かってます。
そうしてくれるなら、とても有り難いんですけど。
でも…。
「私達の証言じゃ駄目なんだよ。私達はマフィアだ。社会的信用という意味では無能に等しい」
アイズが、俺の代わりにそう言った。
…そうなんですよねぇ。
「ど、どういうことだよ?」
「私達マフィアの証言は、誰も信用してくれないんだよ。本当にルレイアが犯人なら、私達も共犯とみなされてしまう」
「どうして…!?ルレイアは何にも悪くないのに…!」
「…知ってるよ。一緒にいたからね」
ここにいる全員、俺が無実だということを知っている。
昨夜はずっと一緒にいたんですからね。
「そんな…。本当なのに…ルレイアは何も悪いことしてないのに…」
「畜生。どうやったらルレ公の無実を証明出来るんだ?昨日食べてたおでんの残りを一緒に食べてもらうか…!?」
それで信用してもらえたら良いんですけど。
「アイズ…。何とかならないのか?俺達は皆、ルレイアが無実だって知ってるんだ。他に真犯人がいるはずだろ」
ルルシーが、険しい表情でアイズに尋ねた。
「そうだね…。真犯人を私達の手で見つけることが出来れば、ルレイアの疑いを晴らせる」
「それだ!こうなったらそれしかねぇ。真犯人をアリューシャ達で見つけて、アリューシャが脳天ぶち抜いてやる!」
「…ぶち抜いたら駄目だろ…」
それはそれで犯罪になっちゃうんで。
真犯人を見つけたら、捕まえて、帝国騎士団に突き出しましょう。
「…そう出来たら良いんですけどね。そう上手く行くでしょうか」
「何だよ、ルー公。珍しく及び腰だな」
いえ。ルーチェスが及び腰なのではなく。
彼はよく知ってるんですよ。帝国騎士団の捜査の手順とか、そういったものを。
「この時点で、ここまで証拠が上がってるなら…帝国騎士の連中は、ルレイア師匠が一番の容疑者として調べを進めているはずです」
そうですね。
「香水瓶の破片はともかく、確固たる動機があることと、おまけに殺されたアジーナ当主の最後の言葉…。あれは不味いですよ」
「な、何が不味いんだよ?」
「最後にルレイア師匠を名指ししたなら、誰がどう考えたってルレイア師匠が犯人だと考えるのが妥当じゃないですか」
「…」
そりゃまぁ、そうですよね。
ここにいる俺達は、皆俺が犯人じゃないって知ってるから。
だから、一生懸命俺の無実を証明しようとしてくれてますけど。
俺にアリバイがなかったら、普通誰だって俺が犯人だと思いますよ。
だって、被害者から名指しされてるんだから。