The previous night of the world revolution8~F.D.~
…という経緯を、デートから帰ってルルシー達に話してみたところ。

「…」

「…」

「…」

アリューシャ、シュノさん、そしてルルシーの三人は、口をあんぐり開け。

「成程、そう来たか…」

「出会って二週間でプロポーズされるとは。さすがだな」

「何はともあれ、結婚おめでとうございます」

アイズ、ルリシヤ、ルーチェスはそれぞれこんな反応だった。

「ありがとうございます。このルレイア・ティシェリー、晴れて『青薔薇連合会』を卒業します」

「マ!?ルレ公が『青薔薇連合会』を卒業って…マ!?」

マですよ、アリューシャ。

「えぇ、本当です。『青薔薇連合会』を卒業して、ウィスタリア家に戻って…」

「嫌よルレイア、行かないで!ルレイアがいなくなったら、私、私っ…!」

泣きじゃくりながら、シュノさんは俺に飛びついてきた。

済みません、シュノさん。俺も本意ではないんですけど…。

「どのような選択をしようとも、俺はルレイア先輩の幸福を願うだけだ」

「カミーリア家のご息女のもとに婿入りなら、逆玉の輿ですね。さすが、ルレイア師匠なら良いところにお婿に行けると思ってまし、」

「…お前ら、ちょっと黙ってろ」

ルリシヤとルーチェスの言葉を遮ったのは、ルルシーだった。

ほんのつい先程まで、口をあんぐり開けていたのが嘘のように。

地獄の底から響く、絶対零度の声と化していた。

…わーお。

激おこを越えて、激やばたにえんルルシーになってますね。

しかも。

「ルレイア。お前…ちょっと表に出ろ」

まさかの、ルルシーから呼び出し。

「おっ、果たし合い?果たし合いですか?それとも告白フラグ、」

「良いか、ルレイア…。次ふざけたら、俺はお前と絶交する」

いやん。怖い。

さすがに絶交はされたくないので、今からふざけるのやめます。

いつも真面目ですけどね。俺は。

「…これは危険そうだね。部外者の私達は退散しよう」

「やべぇわ。ルル公の目がガチだわ」

いち早く危険を察知したアイズは、アリューシャと共に退室。

更に。

「シュノ先輩、気持ちは分かるが今は退こう」

「う、うん…」

ルリシヤがシュノさんに退室を促し。

シュノさんも、あまりのルルシーの剣幕にたじろいだのか、涙も引っ込んでいた。

それから、最後にルーチェスが。

「ルレイア師匠…。…ファイト」

ぐっ、と親指を立てて、俺を激励した後、そそくさと退場。

部屋の中には、俺とルルシーのみが残された。

皆さん気を遣って、俺とルルシーを二人きりにしてもらってありがとうございます。

ルルシーと部屋に二人きり…。何だかえっちな響きですね。

ルルシーの顔が般若のように歪んでいなければ、喜んで抱きつくところだったんですが…。そうは行かないようですね。
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