社内捜査は秘密と恋の二人三脚
「今日は先輩に私が奢ります」
「は?何言ってんのよ」
「ここに来ると、先輩のお陰で今があると痛感するんです。この席で何回やめたいって先輩の前で泣きましたかねえ……」
「そうねえ。少なくとも片手の指以上は慰めた気がするなあ……」
「そうでしょ?私があるのは先輩のお陰です。あの私がチーフとか、笑うしかないでしょ?」
私は確かに笑ってしまったが、でも彼女に言った。
「チーフになって、新しい子を教えるのがすごくうまいって部長が言ってたよ。自分でつまづいたことがあるからこそ、わかんない子の気持ちがわかるんだろうって。そういう点、私なんて佐倉さんに何を教えてたのかしらね。最初、仕事が苦手だったのは私のせいじゃない?」