社内捜査は秘密と恋の二人三脚

 そう言うとにこりと笑う。こちらの意図を瞬時に把握してもてなしてくれる。

 それでいてミステリアスな魅力のある人だな。背中を向けてお酒を作りに行ってしまった。

 お客様を見ていると女性と男性が半々。そして、割とホワイトカラーの人が多い。

 落ち着いた感じの男性が多いのだ。女性もそう。もしかして一見さんお断りなのかもしれない。それに……周りの話している内容を聞いていて気づいたことがある。

「はいどうぞ。ホワイトキュラソーにカシスとオレンジを入れて見たよ。どうかな?」

「……っん。美味しいです。甘すぎない。ちょっとでも度数が高そう」

「まあ、いいじゃん。少しは酔った方がいいよ。それからさ、聞きたいことは賢人のこと?素性はわかったんだよね」

「……このお店は一見さんお断りですか?客層が割と偏っているように見えるんですけど……もしかして氷室の秘密を守る場所?」

「……はー。君、良く見てるね。その通り。氷室の関係者ばかりの店だよ」
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