社内捜査は秘密と恋の二人三脚
「なるほど。そういうことですか。スパイの店?」
「そうだね、氷室の関係者といっても誰でも入れるわけじゃあないんだ。接待に使うこともあるけれど、ここを使うにはすべて理由がある。こちらで事情を把握したうえで、ということになるからね……」
「じゃあ、私勝手に来たらダメだったんじゃないですか?」
「んー。賢人が連れてきたって事は最初の審査に合格してるのさ。あの最初の日、帰り際に賢人が君は今後来ないって言ってただろ?そんなわけあるかよ。それなら最初からここに連れてこないよ」
私はなんと答えていいのかわからず、カクテルを見つめたまま黙っていた。
「さあて、何が聞きたいの?あいつの知り合いが来るといけないから早めに聞いてね」
私は彼の目を見て、単刀直入に聞いた。食べもせずお酒を飲んで回ってきたのだろう。度胸がついてしまっていた。