余命1年半。かりそめ花嫁はじめます~初恋の天才外科医に救われて世界一の愛され妻になるまで~
予後というのは余命とほぼ同じ意味だと、いつだったか夏くんが言っていた。私が今一番知りたいのはそこだ。
「予後はどのくらいなんですか? 一般的な統計でいいので、教えてください」
震える手をぐっと握って問うと、先生はまっすぐ私を見て告げる。
「悪性の中で一番低いグレード2だと、五年生存率は七〇%程度だと言われてる。余命は平均五年から十年だね。グレード3だと平均三年、グレード4は一年半に満たない」
最悪の場合、私はあと一年半も生きられない──。想像以上の短さに、さすがになんの反応もできなくなった。
来年も再来年も、当たり前に生きているものだと思っていた。家族と毎晩ご飯を食べて、真面目に仕事して、いつもの皆とバカ話して笑い合っているんだろうなって。
それでいつかは結婚して、子供も産むんだろう。夏くん以上に好きな人ができる気はしなかったけれど、ただ漠然とそんな未来が頭にあった。
でも、一年半後も普通に生活している保証はない。結婚どころか、女として愛される幸せすら知らないまま死ぬかもしれない。突然時限爆弾を仕掛けられたようで、とてつもない恐怖に襲われる。
未来が訪れるのは決して当たり前のことではなかったんだ。今さらそう気づいて絶望を感じる私に、柏先生が顔を覗き込むようにしてしっかりと言い聞かせる。
「予後はどのくらいなんですか? 一般的な統計でいいので、教えてください」
震える手をぐっと握って問うと、先生はまっすぐ私を見て告げる。
「悪性の中で一番低いグレード2だと、五年生存率は七〇%程度だと言われてる。余命は平均五年から十年だね。グレード3だと平均三年、グレード4は一年半に満たない」
最悪の場合、私はあと一年半も生きられない──。想像以上の短さに、さすがになんの反応もできなくなった。
来年も再来年も、当たり前に生きているものだと思っていた。家族と毎晩ご飯を食べて、真面目に仕事して、いつもの皆とバカ話して笑い合っているんだろうなって。
それでいつかは結婚して、子供も産むんだろう。夏くん以上に好きな人ができる気はしなかったけれど、ただ漠然とそんな未来が頭にあった。
でも、一年半後も普通に生活している保証はない。結婚どころか、女として愛される幸せすら知らないまま死ぬかもしれない。突然時限爆弾を仕掛けられたようで、とてつもない恐怖に襲われる。
未来が訪れるのは決して当たり前のことではなかったんだ。今さらそう気づいて絶望を感じる私に、柏先生が顔を覗き込むようにしてしっかりと言い聞かせる。