余命1年半。かりそめ花嫁はじめます~初恋の天才外科医に救われて世界一の愛され妻になるまで~
「今は具合悪くない?」
「大丈夫。普段もたいしたことないんだよ。頭痛も続いてたけど軽いし、肩が痛くて手が上がりづらいなってくらいで。腫瘍の場所によっては視力が悪くなったりするみたいだし、最初は脳が原因だなんて思わないよね」
ふたりを待っている間に柏先生が教えてくれたことを明るく話すも、母は到底笑えないようだ。
でも、この程度の症状で病気が発覚したのは、本当に不幸中の幸いだっただろう。
「いろんな病院に行っても原因がわからないってなる前に、柏先生が見つけてくれたのは奇跡みたいなものだよ。現役時代はすごい人だったんじゃないかな」
私の歩き方や転びそうになったところを見ただけで脳腫瘍を疑う鋭さもそうだけれど、わざわざ検査してくれる人間性も素晴らしい人だと思う。今は平然と運転している楓も、前を見たままざっくばらんに言う。
「ただの仙人みたいなじっちゃんじゃなかったんだな」
「私も最初連れていかれる時、変態おじいちゃんだったらどうしようってちょっと心配だった」
「失礼ねぇ、あんたたち」
呆れた様子で母がツッコみ、自然に笑いがこぼれて少しだけ空気が緩んだ。
「大丈夫。普段もたいしたことないんだよ。頭痛も続いてたけど軽いし、肩が痛くて手が上がりづらいなってくらいで。腫瘍の場所によっては視力が悪くなったりするみたいだし、最初は脳が原因だなんて思わないよね」
ふたりを待っている間に柏先生が教えてくれたことを明るく話すも、母は到底笑えないようだ。
でも、この程度の症状で病気が発覚したのは、本当に不幸中の幸いだっただろう。
「いろんな病院に行っても原因がわからないってなる前に、柏先生が見つけてくれたのは奇跡みたいなものだよ。現役時代はすごい人だったんじゃないかな」
私の歩き方や転びそうになったところを見ただけで脳腫瘍を疑う鋭さもそうだけれど、わざわざ検査してくれる人間性も素晴らしい人だと思う。今は平然と運転している楓も、前を見たままざっくばらんに言う。
「ただの仙人みたいなじっちゃんじゃなかったんだな」
「私も最初連れていかれる時、変態おじいちゃんだったらどうしようってちょっと心配だった」
「失礼ねぇ、あんたたち」
呆れた様子で母がツッコみ、自然に笑いがこぼれて少しだけ空気が緩んだ。