スカイ・ネイル
「彼女がしたことは許されることではない。・・・・・・けど、主のいる召喚獣にとって命令されたことには何があっても従わなければならないの。そこは理解してあげてほしい。それから・・・・・・あの子はついさっき、バルデから契約解除を言い渡されてるわ」
「それは・・・・・・神器を持ち帰らなかったから?」
「ええ。計画は失敗し、兵も大多数失った・・・。とはいえ、今まで城の召使いとして働かせた上、散々使っておいて解除するなんて酷い話よ。・・・・・・でももうこれでピケが手を出す事はないわ。あなたたちといる時のあの子は、心を持つ人間のように楽しそうにしていたから」
「けど、俺は信用できない。楽しく話していた時間があったからこそ、仲間に・・・こんな・・・・・・」
「信用を・・・・・・回復させられるかはわからないけど。バルデとの契約を切った後、私がピケの主として新たに契約を結んだの。だから、私が命令しない限りあの子の意思で誰かを傷付けるようなことはない。
・・・・・・私のことを、信用してもらえていたらの話だけれど」
ピケが召喚獣だった、ということでさえまだ信じられないのに。
最初に言わなかったのは、召使いとして働いていたからか?
客に伝えるべき事項ではないから特に話がなかっただけなのか。
それとも知られたら困るから言わなかったのか。
そもそも、召喚獣ってのは・・・・・・何なんだ?
頭に疑問が飛び交う中、フランはリースのところまで戻るとあまり空気を重くしないように柔らかく言葉を並べていく。
「すみません。僕らもまだ上手く整理が出来ていなくて。・・・ただ、召喚獣の特性はわかっています。契約を結んだ獣は人型に化けることができ、自分に危害が及んだ時以外は基本的に他者に手を出すことはない。過去に扱っている人をそばで見ていたことがあるので、エシャロットさんが言うことはなにも間違ってなんかいない」
「・・・ええ。あなたは確か、昔はカメリアにいたのよね」