スカイ・ネイル
ただ、本当にこのままスカイ・ネイルを目指していいのだろうか。
またどこかで・・・・・・俺の知らないどこかで、誰かを殺めてしまったとしたら。
次にその事実を知った時、俺はそれを受け入れられるのか?
今だって、記憶の片隅にすら無い。
例えそれが神器の力だったとしても。
俺がそうしてしまったことに変わりはない。
見えぬ自分に対する恐怖に右手が微かに震える。
それを落ち着かせるため、ぎゅっと手を握り締めた。
「・・・夢の方も、もしかしたら過去の記憶が関係しているかもしれないってリース、そう言っていたよね。・・・・・・無理に思い出そうとすると心にも負担がかかる。焦らなくても、ゆっくりで大丈夫だよ」
「っでも俺は、今すぐにでも思い出したいんだ!」
思い出したい。
思い出さなきゃいけない。
彼女が夢に現れる理由も。
忘れてしまっている訳も。
俺は知らなくちゃいけない気がする。
いや、知らないといけないんだ。
「・・・・・・でも、思い出そうとしても、やっぱり何も思い出せない。・・・・・・きっとあの女の人のことだって、俺が・・・っ」
「うざいな」
「・・・っ!」
「ちょっ、レイ!その言い方はないだろう!」
横で聞いていたレイは表情を変えることなく視線をリースに向ける。